フィギュア複製のシリコン型を作る
完成したフィギュア原型を複製するためシリコンで両面かたどりし、両面型を作っていきます。シリコン型にレジンを流し込むことでレジンキャストキット、ガレージキットが出来ます。
原型パーツの配置を考える
- 同じ厚み大きさで部品をグループ分けします
- できるだけ無駄な隙間ができないように配置します
- 詰め込みすぎると失敗しやすいです
- 慣れるまでは少ない部品で小さい型を作るようにします
- レジンの流れ道も考えて配置を決めます
型枠を作る
- 粘土埋めとシリコンを流すための型枠を作ります
- 作り方は色々あります
- プラバン、合板、ダイヤブロック、型取り用ブロック、キャストウォール、その他を使った方法があります
- 固定方法はプラバンを養生テープで固定したり、板を直角クランプで固定したり色々です
- 最初はブロックを使うのがお手軽で良いと思います
油粘土で平面を出す
- 粘土を均一になるように良く練って柔らかくしておきます
- 粘土版やプラバンなどの上に粘土を置いてめん棒などで平らにします
- ブロックの場合は枠を2段くらいの高さまで組んでそこに粘土を直接敷き詰めてから平らにしても良いです
- 作った型枠を平らにした粘土に軽く押し付けて跡を付けます
- 跡に沿って余分な粘土をカットして取り除きます
原型パーツを粘土に埋める
- 最初に考えた通りに原型パーツを粘土に配置します
- レジンの流れ道になる部分をつまようじやスパチュラでなぞっておくと後で彫るのに迷いません
- プラ棒、プラ角柱などをレジンの流れ道に埋めておくと彫る手間を減らせます
- 流し込む湯口につながるメインの流れ道は太くしておきます
- 太いプラ棒、太いストローの両端を塞いだもの、その他を埋めておきます
- 同じ高さになるように埋めるとシリコン節約になります
- 埋めずに粘土を盛る方法もあります
- 型ずれぼうしのダボをまんべんなく鉛筆やデザインナイフの柄などを使ってスタンプしておきます
シリコンを流す1回目
- シリコンを流す量を計算する
- シリコンを良く攪拌しておく、硬化剤入りのビンを良く振って攪拌しておく
- シリコンに適量硬化剤を入れてヘラ状のもので空気がなるべく入らないように良く攪拌する
- 硬化剤を入れる量は少なくしておくことで硬化時間を遅らせて気泡が抜けやすくなります
- 温度が高いと硬化が早くなるので夏場は硬化剤をさらに少くしておきます
- シリコンによりますが硬化剤は規定の半分の量にしておくと良いようです
- 気泡が入らないように混ぜるのに使ったヘラなどを使って糸状に垂らしながら流し込みます
- 細かく複雑なモールドや奥まったところなどは先に筆でシリコンを塗っておくことで気泡をかまずに済みます
- 表面がシリコンで覆われた段階で流し込みを一旦止めてエアブラシやエアダスターを使って空気を吹き付けて気泡を抜きます
- 逆に気泡をかませないように注意します
- 残りのシリコンを全部流し込みます
- 完全硬化するまで待ちます
- シリコンの種類によりますが8~12時間くらいです
シリコンを流す2回目
- シリコンが完全に硬化したことを確認する
- 枠を外します。ブロックの場合は土台の板を剥がしそのまま裏返します
- 原型がシリコンから外れないように慎重に粘土を剥がします
- 残った粘土をスパチュラやつまようじなどできれいに取り除きます
- バリヤーコートなどの離型剤をシリコン型に筆を使って塗ります
- 原型パーツに離型剤がつかないように注意します
- 1回目と同じようにシリコンを流し込みます
- 完全硬化するまで待ちます
レジンの流れ道を彫る
- 完全硬化したことを確認したら型を開けて原型とレジン流れ道のプラ棒などすべて取り出します
- レジンの流れ道を彫刻刀やデザインナイフを使って繋げます
完成
- ひとまずこれで型が完成です
- 次にレジンを流し込んで複製作業になりますが、うまくレジンが流れなかったり、気泡が出来たり、その他問題が出てきます
- 問題が出た個所を洗い出して再度型に流れ道を追加で彫ったり、流れ道を太くしたり調整します
まとめ
型の出来具合でその後の複製作業に影響が出るので慌てずにじっくり良い型を作るように心がけていきましょう。